そこは、熊本県と福岡県の境にある小さな町。
ある女子が、私の実家の小さな町のもっと田舎 (しかも田んぼのど真ん中) で、Vegan・マクロビオテックのお惣菜屋さんを営んでいるという。
数年前 私達が初めて福岡で活動をし始めた時、外出先でピュア・ビーガンのレストランやお店を探すにひと苦労していた。増しては当時 子育てと巡業で忙しかった、私達 Vegan Familyが、気軽に頼れる場所がこの周辺には殆どなかった。
そんな時、いつも実家で仲良くしてくれている愛ちゃんが、「DELI saji」というユニークな名前のお店のお惣菜を届けてくてた。
これが私達がちはるちゃんと出会う最初のきっかけ。
ちはるちゃんという人は、 特に多くを語ることもなく、自己主張も控え目な人で、ただ黙々と毎日ご飯を作り続ける 修行僧のような女子。と思えば、好きな事・モノに対しての情熱が溢れ出してしまう時、それはもう光り輝く表情を見せ、無邪気に大笑いしたりもする。仕事する時とオフとのギャップがまた面白く、いつの間にか公私共のお付き合いが始まった。
ちはるちゃんが作るご飯は、彼女のお家の美しい庭で採れるお野菜やお花がよく使われているのが特徴。四季折々の植物や新鮮な野菜たち、その季節に必要な食物... マクロビオティックを真剣に学んだ彼女は、生活の中に常に自然や季節を意識し、大地から得た恵みをその手でもぎ取り、その場所で料理して仕事して生活をして生きるという選択をしている。彼女の家の周りというのは、湧き水が出る山に囲まれていて、その田んぼのど真ん中に、ちはるちゃんの住居とDELI saji が存在する。
そんな彼女だったから、ズッダの「ヨガ・ティーチャーズトレーニング」というコンセプトに、かなりぴったりな人材だと思い、今回のシェフの依頼を一番にお頼みした。
Zuddha Yogaのヨガティーチャーズトレーニングの中では、「ヨガ的な生活習慣を身に付ける」ということを とても大事にしている。その中には、食生活にスポットを当て、インドのアシュラムや禅寺と同じように「精進の頂きもの」を食すことを生徒全員に実践してもらっている。
ただ、私たちは決して山奥の修行僧でもなく、あくまでも一般社会で生きる。だから 一見ストイックと思える食事法でも、それを美味しく、鮮やかに、そして美しく、レストランで味わえるようなレベルで、"体だけでなくハートにも良い食事" の改善法を、五感で楽しめるように、世界中でプロのVeganシェフと毎回仕事を共にし、実際数多くの人達がインスパイヤーされてきた。
今回もまた ちはるちゃんのように素晴らしいシェフが、私達のプロジェクトに参加してくれることを心から感謝し、今回またどんなミラクルが起こるのか、今から本当に楽しみ。(ちはるはやってくれる!)
決してベジタリアンになれ!と言っているのではなく、食生活を改善すること、または食べ方を変えることで、自分の体と心がどう変化していくか、それを自分の肉体持って実験して感じてほしい。
ヨガは、「科学=サイエンス」、
ウェイロンはいつも言う。
だから、まずは試してみる!
そこから始めてみよう。
Chiharu ( 料理研究家、DELI saji オーナー)
十数年前にふと、今の仕事(歯科技工士)をこのままずぅっと好きで続けられるか!!と自問自答してみたら、どう考えても好きではないし続けることが出来ないなと思い、一年ほど日本をぷらぷらと旅に出ました。
その旅でマクロビオティック(穀物菜食)に出会い、少しずつ自分の中に浸透させていくと自分の生活にも影響が…マクロビオティックの料理を学びたいと思えば思うほど素敵な出会いが沢山舞い込んで来て学びたい場所と学びたい人たちに出会えました。栃木県宇都宮市にあるマクロビオティックのレストラン『キッチンカンナ』でした。6年ほど料理のいろはを一から学び地元に戻り、実家の庭の春夏秋冬の移り変わりを肌で感じ、此処で何かを発信していきたいなと思い<料理はさじ加減>という言葉から匙~saji~という屋号で活動を初め、其から『DELI saji』マクロビオティックの惣菜屋をopenさせました。
『穀物菜食』の暮らしは変に執着せずに自ずと手放せたり、今の自分の状態を疑問なく受け入れる事が出来たり、自然(宇宙)に身を任せたり出来る1つのツールだと思う。